【パチンコ屋社員】上司からのモラハラをノンフィクションで語るよ
その時はモラハラだとは気づかずに「嫌な奴だなぁ」程度に思っていましたが、モラハラの定義を改めて見てみると、かなり当てはまっているなと思ったので実例として紹介したいと思う。
当時、筆者は某パチンコ店の正社員として働いていた。
正社員あとアルバイト合わせて30~40人程度のスタッフがいたが、自分で言うのもなんだが仕事は出来る方で、ホールリーダーを任されたり店長やエリアマネージャー等の上役からも信頼されていたと思う。
もともと接客の仕事ばかりやっていた事もあり、クレーム処理では顧客から「お前じゃ話にならない、筆者を呼べ」と指名がかかる事もあった。
しかし当時から自由な性格で前例やルールに拘らない型破り気質な筆者は、”早苗ちゃん”という主任(上司の中でも下っ端の部類)に目を付けられてしまう所からこの話は始まる。
目を付けられてしまった理由はいくつか思い浮かぶので、一応そちらもお話しておこうと思う。
まず最初は社員研修の時だろう。
研修後すぐに店舗に戻るように言われていたが、生真面目な性格ではない筆者はそれを無視し同僚と1時間ほどお茶をしてから帰る事にした。
悪い事だとは思うが、研修で疲れているのにすぐ店舗に帰って走り回るのが嫌だったのだ(笑)
連れて行った同僚2名は真面目な性格だったので「大丈夫かな」「戻ったほうが良くない?」などと心配していたが、平気だと言って付き合わせてしまった。
今更ながら申し訳ないと思う、だが反省はしていない。
この行動についての是非はともかくとして、そんな勝手に休憩中に早苗ちゃんから電話があり「何をしている、終わっているはずだ、早く戻ってこい」とのお達し。
当然のお叱りだが、この1件から目を付けられ始めたのは間違いないだろう。
さらに決定的に嫌われた理由が次の事だ。
筆者は元々自営業気質だったのか「こうしたら店舗が盛り上がるのではないか」「会社のシステムはこうしたら良いのでは?」といった意見をまとめ、いろいろな案を書類にして店長やエリアマネージャーに提出していた。
そのため意欲的な社員として店長やエリアマネージャーからは覚えが良かったのだが、早苗ちゃんからしたらこれが面白くなかった。
ある日の休憩時間中、早苗ちゃんに呼び止められ・・・
「あんた調子乗りすぎじゃない?」
「まず直属の上司である私に話を通すべき」
と、この様な内容のお叱りを受けた。
調子に乗っていたのは性格なのでしょうがないとして、直属の上司だからアイデア書を早苗ちゃんに渡すというのはちょっと違う。
まず決定権の無い人間に、そういった書類を提出するのは時間の無駄だし、もし下っ端上司にまず話を通すべきだとするのであれば、店長やエリアマネージャーが筆者にそう言ってくるはずだ。
言いたいことは分かるし、立場的には直上の上司ではあるのも事実だが、組織的に筆者は早苗ちゃんの直属の部下として配置されている訳ではないので、正直言っていることの筋は通っていない、と思い反論した。
反論した内容こそ上記の文章よりもっと柔らかく伝えたと思うが、これが二人の険悪なムードを決定的にした。
早苗ちゃんは社員のシフト管理担当だった事もあり、まずシフトで軽い嫌がらせを受けた。
ある程度なら休日の希望が出せるルールになっていたのだが、その一件から筆者の希望は一切通らなくなった。
また皆が嫌がる時間構成も増やされた。
遅番→早番などといった寝る時間や自由が無いパターン、また新台入れ替え前日の早番(社員は入れ替え準備の為に夜も出てこないとならない)、こういったパターンが増えた。
他には、ホールリーダーは別の上司が指名していたのが、早苗ちゃんがなぜか立候補制にし、筆者が手を上げても指名されないのもあり、手を上げなくなると「なぜ立候補制しない!?やる気がない!」と理不尽な怒りを買った。
またある時は、有給を申請したら「あんたが有給を自由に使える訳じゃない!」と労基に反することを言われたが、他の社員は普通に申請して有給を貰っていた。
明らかに個人的に攻撃されていたし、同僚からも「お前早苗ちゃんに嫌われてるな(笑)」と話題にもなっていたので、特別扱いして頂いていた事は間違いないだろう。
もっと細かい事も書き出せばいくらでもあるが、そんな事が続いていくうちにモチベーションが下がり、最期には無断欠勤してそのまま退社する事になった。
今思えば、信頼してくれていたもっと上の上司に相談すれば良かったのかも知れないが、その時にはその会社がもうどうでも良くなっていたのだ。
元々人と群れて行動するのは好きではないし、パチンコ屋という業種で将来を考えた時に、仮に店長やエリアマネージャーになり月収100万超えた所で「それが本当に楽しいか?」と考えはじめていた時でもあった。
結果的には何を成し遂げた訳でも無いが、その会社に勤めた事で良い意味でも悪い意味でも経験をつめたことは感謝している。