【期待できない】デジタル庁、免許証の電子化など
ハンコ文化の廃止、免許証などのデジタル化などを行うとして設置された「デジタル庁」準備室、今更感は否めないが、やろうとしている事はとても時代に合ったものだし、デジタル化推進派の筆者としては応援したい所だが、イマイチ期待が出来ないと思っているのも本音だ。
今までの体たらく
最近、持続化給付金や特別給付金で何度か国や県のインターネットサイトを利用する機会が在った関係で思ったのが「サイトの作りやシステムが悪い」という事だ。
まず、サイト自体のパッと見がすごく分かりづらいデザインになっている事、県のサイトより国のサイトの方が丁寧かつ分かりやすく作られていたという違いこそあれど、一般法人のサイトと比べて完全に劣っていると言わざるを得ない。
急造のサイトやシステムだから致し方ない部分もあるだろうが、その後の処理にも疑問を感じた。
せっかくデジタルで処理したのにも関わらず、一つ一つ職員が手作業で確認して処理し直していたと言うので驚きだ。
見た目こそITを利用した申請となっていたが、裏では職員が慣れない作業で大忙しなんて自体は笑えない。
ITを利用することの最大の利点は「人の手間を減らす」事だ。
慣れない作業のせいか、システムの作りが悪いせいかは分からないが、まさに本末転倒といった所だろう、しかし下手くそでもトライアンドエラーして成長するしかない面もあるので、挑戦し実践してみたことには一定の評価に値するだろう。
また、最近国勢調査が来たのだが、コロナの感染対策として郵送かネットでお願いしますとの事だったので、ネットを利用して済ませたのだが、後日確認が円滑にいっていないとかなんとか訳のわからない理由で、担当者がわざわざ訪問して「国勢調査はすませたのか?」と確認に来た。
これでは何のためのITなのか、何のためのオンライン申請なのか、全く意味が無い自体となっていることにガッカリした。
レベルの低いIT技術
日本はブロックチェーン技術の分野において、大きく遅れている。
ドコモ口座の不正アクセスは記憶に新しいが、こういった事態を目の当たりにすると、日本の中央集中型管理の限界を感じる。
また主にクレジットカード決済などのキャッスレス決済の妨げとなっているのが、全銀システムだ。
金融関係の通信はこの全銀システムに頼っているのだが、このシステムがもう40年以上前の旧世代なシステムな上に手数料が高いときている。
特に問題なのが手数料で、このせいで日本のクレジットカード手数料が他国と比べ割高な原因となっている。
クレジットカード手数料は店側が負担するので、便利と分かっていても必然的に現金のお客様を歓迎、という流れになってしまうのでは仕方のない所だろう。
ハンコの廃止などは、正直子供でも出来る簡単な改革だと感じるが良しとしよう。
しかし、今後マイナンバーと銀行口座などの各種個人データを紐付けていくとする政府の方針も悪くは無いのだが、根本的な技術的な問題やセキュリティや手数料などを考えると、先行きは楽観視は出来ない。
逆の意味では、これからそういった技術的な問題をいかに解決していくかは見ものであるし、デジタル化による便利な未来も楽しみな事も事実である。