小型スピーカー名機、Sony SRS-Z1
小型スピーカーの名機として評価の高いSony SRS-Z1。
筆者も10年以上愛用中だ。
今回は細かい周波数だのの話は抜きにして、ざっくりとした紹介をしたいと思う。
この機種は現在販売終了となっているが、販売当初はこのサイズで定価1万8900円という当時でも珍しい高価な小型スピーカーだった。
購入当時の筆者は、パソコンでのゲーム音再生、音楽視聴やDTMで作成した音源のちょっとしたモニター用として「小さくてちょっとええやつ」を探していたので、これがドンピシャで当てはまったのだ。
アンプ部分とスピーカーが分離しているのが配置が自由になり魅力的だったし、なによりInputがアナログのみだが2つ有るのが購入の決めてだった。
当時の筆者は、録音機材を多数持っていて、スタジオ録音用のマイク付きレコーダーやDTM以外にも気軽に録音できるMTRなどをモニターする為にInputが多いことが必須だった。
パソコンに繋いである線を外して付け替えれば良いだけの話なのだが、しょっちゅう行う動作だったのでそれが面倒だったのだ。
肝心の音質はどうなんだ、という話になると
まぁ及第点かな、といった所。
名機って銘打った割に随分じゃないかと思われるかも知れないが、これだけの小型スピーカーで音楽再生が及第点なら大満足のレベルではないだろうか?
現在の小型スピーカー事情はこれを使い続けているので分からないが、当時のパソコン用に使えそうな小型スピーカーはいくつか試したがどれも全然ダメ。
小さいスピーカー特有の音が細くなるのを誤魔化すために、不自然に低音が強調されているものが多かったり、逆に何も気にせずスカスカな音を出すだけの箱だったりと、その状況は酷いとしか言いようが無く、小型は諦めてヤマハのモニター用パワードスピーカーを購入しようかと迷ったくらいだった。
その状況から比較して、
この小型さで
このインターフェイスで
この音質なら
名機と呼べるほどの完成度ではないだろうか。
現在は生産終了とは言ったが、多少のプレミア価格を払えば購入することは可能だ。
確認段階では中古、税込み22800だが生産終了を踏まえると値段は安定しないだろう。
一応、Sony SRS-ZX1という後継機も出ている。
アンプ部分をスピーカーに内蔵した形で、型番からもZ1の後継機として意識して作られていることは明白だ。
しかし、Z1の魅力はアンプ部分が分離しているところにもあった。
アンプ部分にボリュームや電源を操作する部品があったので、スピーカーは視聴しやすい位置に配置し、コントロールは手元や操作しやすい所に配置できたのだ。
それを意識してか、後継機ZX1にはリモコンが付いているが、それは問題が解決出来ることでは無いと感じる。
小型スピーカーを操作するためだけのリモコンなど邪魔でしかないからだ。
それだったらアンプ部分が分離してるのも邪魔だろうと考える人もいるかも知れないが、それはアンプだから良いのだ。
少し理不尽だとは思うが、アンプは大きくても音が良くなる為ならと諦めも付くのだ。
しかし操作するためだけのリモコンは何度でも言うが邪魔だ。
紛失してしまうのも怖いし、電池切れもある。
でもこの辺りは、それぞれ人の感性に依存すると思うので、各自判断して欲しい。