フィンランドでベーシックインカムの実験&報告
当ブログで度々話題にするベーシックインカム(BI)が
フィンランドにおいて2017~2018年に社会実験が行われていたのだが
その一連の研究結果が先日報告された
NewsWeekより一部抜粋
ベーシックインカム(UBI:基礎所得保障)とは、政府がすべての国民に対して最低限の生活を送るのに必要となる金銭を定期的に支給するという政策である。
フィンランドで行われた実験は、
失業手当受給者のうち無作為に抽出した25歳から58歳までの2000名を対象に、
2017年1月から2018年12月までの2年間毎月560ユーロ(約6万5520円)を支給するというもの
このUBIでは失業保険や生活保護と違い収入を得ても受給停止や減額されることが無いのが肝の部分である
このため受給中でも仕事に就くことができ、失業率が低くなると期待されていた
実験期間終了直後に実施したアンケート調査によると、
ベーシックインカムの受給者のほうが、生活への満足度が高くストレスを抱えている割合が少なかった。
また、他者や社会組織への信頼度がより高く自分の将来にもより高い自信を示した。
ベーシックインカムの受給者81名を対象にインタビュー調査ではその多くが「ベーシックインカムが自律性を高めた」と回答した。
ベーシックインカムによって経済状況を自らコントロールしやすくなり、経済的に守られていると感じるようになったとみられる。
ボランティア活動など、新たな社会参加を促すケースもあった。
一方でベーシックインカムが雇用にもたらす影響は限定的だった様だ。
実験期間中の平均就業日数はUBI受給者のほうがわずかに多く78日であった
それに対し、失業手当受給者では73日であった。
フィンランド経済研究所(VATT)の主任研究員カーリ・ハマライネン氏は「ベーシックインカムが雇用にもたらす影響は小さかった」と述べている。
ただし、フィンランドでは、実験期間中の2018年1月に失業手当の給付要件を厳格化する「アクティベーション・モデル」が導入されたため、今回の社会実験ではベーシックインカムが雇用にもたらした影響のみを検証することは難しい。
フィンランド国民はベーシックインカムの導入に概ね前向きな姿勢を示している。
国民アンケートでは、フィンランドでのベーシックインカムの導入について、回答者の46%が「賛成」もしくは「部分的に賛成」と回答している。
実験結果は当ブログでも以前予想していた通りの結果が出ている
一部では共産主義化が進むのではないかと懸念されているが
私は既存の年金や生活保護よりもよほど資本主義的であると考える
国に支払った税金などの利益分配を受けるといった形は株式会社組織の構図にそっくりである、一部の「恵まれない人」だけがその利益を貪るのではなく正当に分配しようと言うのだ
そもそも日本の税と社会保障制度は煩雑すぎる
やれ消費税だ所得税、重量税、市県民税・・・数えたらきりがない
期間限定であったはずのガソリン暫定税率は廃止したと同時に別の名前の税金が作られただけの実質上只の名前変更
収入に応じて医療費負担が変わったりするのもなんなら面倒だ
そもそも若者世代の医療費負担が大きいのだが医療負担3割とか言われてもそもそも病院にかかることが少ないので意味があるのか?
年寄りは一割負担の医療費でせっせと毎日病院通いする人もいる、それらの医療費は結果として働く世代が払った税金で賄われる
人によっては一生お世話にならないかもしれない社会保障など
楽しめない分ギャンブルよりたちが悪い。
万が一の時には助かるだろ!と言われそうだが逆に言えば万が一の状況にならない限り恩恵を受けることがない制度にお金を払い続けているのだ。
コロナ騒ぎの時の給付金だって一度きりの給付金とせず
「事態が収まるまで毎月給付」としてしまえば良かったのだ
UBIは困った状況になった人が本当に助かる「本当の社会保障」の形かもしれない